至誠

私たちは何を一番大切に生きるべきか

留学生から感じたこと

ある大学院の中国からの留学生とコミュニケーションを取る機会がありました。
来日してから語学を身につけるのに要した時間がまだ1年ほどの彼らは十分に日本語を話せるレベルではありません。
でも、積極的にコミュニケーションし貪欲に吸収しようとする姿勢に好感が持てます。
それ以上に感心したのが彼らの学習レベルです。
教員の質問に対してその意図を理解して正確に答えるのです。
日本人学生の方が的外れな回答をしたり、そもそも教員の質問が理解できないということも多分にあります。
こうゆう目的で見て欲しいと予め言われて見せられたビデオに対して、視聴後に行う教員の質問に対して彼らは淀みなく回答していました。
その記憶力と理解力にも驚きました。
それなりの大学院ですので来ている留学生のレベルも高いのだと思いますが、これでいいのか日本人という感情が湧くどころか、できれば彼らと一緒に仕事がしたいと思いました。
「遠くの親戚よりも近くの他人」という言葉がありますが、アメリカと中国を頭に浮かべてしまいます。
一帯一路で覇権を狙う中国か、アメリカ・ファーストアメリカか、イメージ先行でアメリカを推していいんでしょうか。
他方、かのニーチェは「遠いものを愛せよ」と言っています。
理由は隣人とは利害が生じやすいからと言っています。
なるほど中国や韓国とは・・・と思うかもしれませんが、私はこの言葉にはグローバル化が進む今、遠いものが中国で隣人は日本人そのものが当てはまる時代が来てもおかしくないと思います。
親しき中にも礼儀ありと言いますが、礼儀が崩れれば隣人との関係はうまくいくはずもありません。
海外から称賛される日本人の礼節や美徳ですが決してそれに奢ってはいけません。
至誠